日本のどこかにあるスーパーマーケットの店長、その名も猪熊店長。
なんだかすごく強そうな名前の店長とパートさんの日常の会話です。
さて今日から猪熊店長の朝礼が始まります。
みんな2階の事務所に集まってきました。
惣菜部のパートさんが、早速猪熊店長に話しかけます。
「あらっーー!!頼もしい感じねっ!期待してるわーー!」
バシバシと猪熊店長の肩へ愛の喝を注入。
「ありがとうございます!頑張りますっ!」
それを見て、みんなでちょっと苦笑いしました。
「「あれ、結構痛いんだよね……」」
別のパートさんが
「なんか、優しそうな店長で良かったね。私、まだ頑張れそうだわ」
と、隣のパートさんの耳元で囁きました。
「今日からこちらの店舗に異動してきました猪熊です!
どうぞよろしくお願いいたします!」
勢いよく猪熊店長が深々と頭を下げると、みんなが拍手をしました。
「「よろしくお願いします!」」
各部門の売り上げ報告などが終わり、
朝礼の締めは、店長と一緒に朝の声出しです。
「今日は9月3日火曜日です!!
おはようございます!!!」
「猪熊店長っ!?今日は9月4日水曜日です!」
塩崎さんが、思わず猪熊店長にツッコみました。
「っ!すみませんっ!!」
「……あの、もしかして、ものすごく緊張されてますか?」
猪熊店長も見ると、額にうっすらと汗……
いや、脂汗をかいています。
「実は僕、緊張してしまう性格でして……」
そう言うと、ピシっとアイロンがかけられたチェックのハンカチをポケットから出し、額の脂汗をぬぐいました。
誰かが、「ハンカチ王子……、
いや、ハンカチ店長?」と呟きました。
「ちょっと、古いわよっ」
「しっかりしてくださいよー!
朝から気合が入らないじゃないですか~!」
と再度塩崎さんから突っ込まれた猪熊店長。
「ははは。まぁまぁ、初日だからね。
今日は僕が声出ししますよ」
と副店長が言いました。
頑張れ!猪熊店長!!