ここ10年ぐらいは小売業(特にスーパーマーケットやコンビニエンスストア、ドラックストア)を中心にコトPOPを書こう!叫ばれて来ました。
しかし、多くの企業や個人でもコトPOPがなんであるかがわからず書いていた人もいたと思う。
そこで今回はコトPOPを書く前に「モノとコトの違い」を理解していただこうと思いブログを書きました。
「モノではなく、コトを売る!」の意味
人はいろいろなモノを欲しいと思いますが、その目的はコト(体験など)です。
「モノ」と「コト」の違いは下記の通りです。
「モノ」とは、商品(鉛筆、車、カメラなど)
「コト」とは、その先にある体験(思い出など)です。
体験や思い出が想像できると、価格以外の「価値」になります。
これが、モノではなく、コトを売る!の意味です。
日産セレナの広告コピー「モノより思い出」
1990年代に生み出された広告コピーですが、今でも鮮度が失われていない名コピーだと僕は思っています。
コピーライターを目指している方の中には、このコピーを作った小西利行さんに憧れている人も多いはずです。
日産セレナの広告コピー「モノより思い出」は、
まさに、「モノを売るなコト(体験)を売れ」と同じ考えだと思っています。
車はある意味、道具(モノ)です。
今の時代、道具を持つことに価値を感じる人は少ないと思う(モノの所有欲が低下)
多くの人は道具から得られる体験に価値を感じているはずです(感動体験の意欲が上昇)
このことからも、モノではなくコトで売ることが売上げに直結すると考えています。
モノを売るためのキーワードは「コト」
Googleの「Google Trends」では、コトやコト消費というコトバが2006年頃から出始め、2016年には急速な勢いで関心度がドンドン高まっていました。この傾向を2023年の今でも続いています。
最後になりましたが、モノを売るためのキーワードは「コト」だと僕は思っています。
ぜひ、コトの意味を理解して販売に活かしてください。
「モノとコトの違い」を動画でも学べます
モノとコトの違いを「POPの学校」のYouTubeでも学べます。
僕が直接「モノとコトの違い」について話をしていますので、ぜひそちらの動画も見てくれたらうれしいです(^^)
よかったらチャンネル登録もよろしくお願いします。
執筆者
山口 茂(やまぐち・しげる)
株式会社山口茂デザイン事務所 代表取締役
「POPの学校」主宰
食品商業コトPOP大賞審査委員長/POP広告クリエイター技能審査試験中央委員/ 日本コトPOPマイスター協会副会長/宣伝会議講師 「お客様のメリットを伝えるコトPOPの提唱者」であり、日本でただ1人のコトPOPの指導者。35年以上にわたりPOPの制作指導・コンサルタンティングに従事。これまでの研修で約29万人もの受講者を持ち、全国で売れるお店をプロデュースしている。毎月開講している「コトPOP勉強会」は日本全国から参加者が集まり、常に満員御礼。キャンセル待ちが出る勉強会となっている。著作に『コトPOPを書いたら あっ、売れちゃった!』『POP1年生』『コトPOPの効果検証』『POPの教科書』(いずれもすばる舎)、『1秒で心をつかむPOPのつくり方』(PIE)がある。